1. はじめに
IoTデバイスのセンサーデータを利用して異常データの検出を行う場合、異常データが検出された際、速やかにユーザーに知らせることが重要となります。本記事では、NEQTOで提供しているアラート通知に役立つ機能「NEQTO Spark」の利用方法と、NEQTO Sparkを人感センサーに利用した例をご紹介します。
2. NEQTO Sparkとは?
NEQTO SparkはIoT機器から取得されるデータの異常を監視し、ユーザーにお知らせする事ができる機能です。通知手段はメール、Slack、Webhook、Salesforceの中から選択することができます。また、ユーザーで判定ルールを決めることができ、ルール変更や定義ルールの変更が容易に可能です。
図1は、温度が5℃を超えた際にアラート通知を送信した場合の例です。NEQTO InsightsというNEQTOが提供しているオプションサービスを利用し、データを判定する条件を定義します。また、判定に「アクション」を設定することで判定結果によってSlackや電子メール、またはその他の媒体を介してアラートを送信することが可能です。この、アラートを送信する機能を「NEQTO Spark」と呼びます。
NEQTO InsightsおよびNEQTO Sparkはご利用にあたり費用が発生しますので、詳しくはNEQTO料金体系をご確認ください。
3. IoTサービス「NEQTO」と人感センサーを用いた、NEQTO Sparkの利用例
今回は、NEQTO EngineをインストールしたSTM32 Discovery Kitに人感センサーを接続して、NEQTO Sparkの利用例を説明します。STM32 Discovery Kitに接続した人感センサーが人を検知した際、STM32 Discovery KitのNEQTO EngineからNEQTO Consoleへ文字列「人を検知しました」を送信します。NEQTO Insightsで文字列を比較し、「人を検知しました」を検出した際、NEQTO Sparkを使用してメールを送信します。
使用するデバイスと機器
今回使用するデバイスと機器は以下の通りです。
- STM32 Discovery Kit
- 人感センサー
デバイスの設定ついては、02. 初期インストール、03. STM32 Discovery Wi-Fi 初期設定をご覧ください。
全体の構成図
全体の構成図を以下に記します。
NEQTO Consoleの設定
NEQTO Consoleの設定を行います。NEQTO Consoleとは、NEQTO Engine のデバイスやハードウェアを管理・リモート制御するためのクラウドサービスです。
アクションおよび判定の登録
NEQTO Console上でNEQTO Sparkを使用するためアクション登録、NEQTO Insightsを使用するため判定登録を行います。詳しい登録方法は、「IoT機器から送信したデータ内の異常値をNEQTO Insightsで検知する方法」をご参照ください。
今回のブログではアクション登録、判定登録は以下の様に設定しました。
これらの設定を終えた結果、人を検知した際に以下のメールを受信したことを確認できました。
4. 終わりに
いかがでしたでしょうか。本記事ではNEQTO Insightsを用いて、人感センサーの検出結果のテキスト情報を判定し、NEQTO Sparkにてメールを送信するまでの一例をご紹介いたしました。今回のブログでNEQTO Insightsを用いたアラート通知を紹介いたしましたが、NEQTO Sparkは機器や通信の正常動作を継続的に確認し、自動判定するNEQTO Custodiaによる検知にも連携することができます。 NEQTO Sparkは、ご利用頂くことでデータ等の監視の負担を軽減することができるとても便利な機能です。
本記事がNEQTOを利用していただくきっかけとなれば幸いです。
リンク
今回使用したデバイスの購入先
STM32L4+ DISCOVERY KIT IOT NODE [B-L4S5I-IOT01A]: STマイクロエレクトロニクス
人感センサー [SB612A]: 秋月電子通商