• 圧力データ取得とNEQTOでの活用例をご紹介

本記事のポイント

本記事では、 IoT組込みエンジン NEQTOに圧力センサーを接続して圧力のデータを取得した例をご紹介しています。また、NEQTOと圧力センサーをどのように活用することができるかの例もご提案しています。



1. はじめに

IoTデバイスを用いた開発を行うご担当者様の中には、「圧力センサーを利用したい、測定したい」「測定したデータをクラウド環境へアップロードして活用したい」、「圧力の異常を検知した時にアラートを発生させたい」など、お困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

また、測定対象が複数の場所に点在している場合、データを取得するだけでも手間と時間を要します。そのような場合には、NEQTOを利用して遠隔から測定を行うことで業務改善できる場合があります。

例えば、クラウド環境へデータをアップロードすることで次のような利点があります。

  • データ入力の漏れ、入力ミスがなくなる
  • 定時測定が可能であり、測定の漏れを防止できる
  • 測定にかかる工数を削減できる
  • 一貫性のあるデータを取得できる

以降では、圧力センサーについての解説とNEQTOに圧力センサー接続した場合にどのような活用法があるかを記載します。

2. 圧力センサーとは

それでは圧力センサーについて簡単に説明します。

圧力センサーとは、圧力信号を感知し、その圧力信号を電気信号に変換して出力する装置で、通常、感圧素子と信号処理ユニットで構成されています。

圧力センサーから出力される信号はアナログ出力(電圧または電流)、パルス信号、RS-232やRS-485などのシリアルインターフェース、IO-Linkなど、さまざまな種類があるので、センサーの種類や用途によって選定する必要があります。

今回の記事で、測定に使用したセンサーはRS-485に対応したものを使用しています。

3. 圧力センサーの種類

大枠ではゲージ式圧力センサーとゲージ式以外の圧力センサーに分別することができ、それぞれのセンサーには次のような特徴があります。


3.1 ゲージ式圧力センサー

ダイヤフラムという金属または非金属で構成される薄膜の表面に貼られたゲージ抵抗(変形することで抵抗値が変わる)で感圧素子を構成しています。この感圧素子に圧力が印加されるとゲージ抵抗の抵抗値が変化することを利用して圧力を測定します。下図にゲージ式圧力センサーの概略構造を示します。

図1. ゲージ式圧力センサー概略構造

図1. ゲージ式圧力センサー概略構造

ゲージ式圧力センサーにはいくつか種類があるので紹介します。


ひずみゲージ式
ダイヤフラムにひずみゲージ抵抗が貼られた構造です。


金属ゲージ式
ひずみゲージ式に比べ高感度を得ることができます。


半導体ゲージ式
金属ゲージ式に比べ感度が高いため、ダイヤフラムを厚くすることができ、耐圧性が向上します。


半導体隔膜式
半導体ゲージ式圧力センサーを金属のダイヤフラムで覆った構造で、半導体ゲージ式よりも耐腐食性を向上させることができます。


3.2 ゲージ式以外の圧力センサー

ゲージ式以外の圧力センサーとしては、静電容量型、光ファイバー型、振動式などが存在しますが、ここではその中でも代表的な静電容量型についてご説明します。


静電容量型
静電容量型は圧力の変化に応じて変形するダイヤフラムの変位量を静電容量の変化として計測し、圧力を測定します。半導体ゲージ式と比較しても感度が大きく、低い圧力の測定に適しています。

4. 圧力のデータを取得する

それでは、実際に圧力センサーを使用して圧力のデータを取得してみます。今回使用する圧力センサーはLEFOO社のLFT2800です。このセンサーは半導体ゲージ式の圧力センサーで、データの出力方式は産業界ではデファクトスタンダードであるModbusプロトコルを採用したRS-485出力に対応しています。圧力センサーの先には圧力を印加するために簡易的なポンプを接続してデータの取得を行いました。


4.1 構成品

図2. 構成品

図2. 構成品


4.2 接続例

今回使用する圧力センサーはRS-485インターフェースに対応した製品であるため、NEQTOとはRS-485インターフェースを介して接続します。また、圧力センサーの電源電圧はDC12V~30Vが必要となるのでDC12V出力のACアダプターを使用します。圧力センサーから取得したデータはNEQTOからLTE網を通じてNEQTO Consoleへデータを送信します。

図3. 接続例

図3. 接続例

4.3 取得データ

圧力を測定をすると下図のようなデータが得られました。
測定は1秒周期で行っており、何もしていない場合に圧力値は0Barを示しますが簡易ポンプで圧力を印加すると値が変化する様子が確認出来ました。

図4. 圧力取得データ

図4. 圧力取得データ

今回のデモでは、取得したデータを監視する「NEQTO Insights」と異常と判断した時に設定したアクションを実行する「NEQTO Spark」を利用しています。詳しい設定方法については、「IoT機器から送信したデータ内の異常値をNEQTO Insightsで検知する方法」および「IoTデバイスデータのアラート通知に役立つ、NEQTO Sparkのご紹介」をご参照ください。

なお、今回は0.1Bar以上の圧力を検出するとアラートメールが送信されるように設定しています。図5は実際に受信したメールの内容です。異常な圧力が検出されたメッセージ「A pressure abnormality was detected.」と「検出した時刻、Node名、圧力値」が記載されています。

図5. アラートメール

図5. アラートメール

5. 活用例

今日、圧力センサーは民生機器向け、産業向け、車載向け、医療向けなどさまざまな分野で利用されています。圧力センサーとNEQTOを組み合わせることで次のような活用方法が考えられます。

  • 取得したデータをクラウド(NEQTO Consoleまたはお客様がお使いのクラウドサービス)に送信することができ、オンライン上でデータを一元管理できます。また、データは自動で取得し記録されるためデータの入力ミスも無くなります。

  • 定時測定の実施や特定条件下で測定を実施するなど条件設定が可能であり、測定の漏れや測定ミスなどを減らすことができ、一貫性のあるデータが取得できます。

  • 1台のNEQTOデバイスに複数のセンサーを接続して容器や配管など複数カ所を同時に監視することで、不具合カ所の特定にもつながります。

  • 遠隔地から制御を行いデータ取得が可能になります。

  • データを取得するだけではなくIO制御も可能なため、取得したデータに応じて、別の設備を連動させて制御を行うことも可能になります。

  • 定期的な監視を行うことで容器の交換時期や内容物の補充時期を知ることが可能です。また、測定データにしきい値を設けることでアラート通知を受け取ることができます。

6. さいごに

今回は、圧力データの取得方法とNEQTOでの活用例をご紹介しました。実現したいアプリケーションにより圧力センサーを選定し、データの取得、センサーの制御、取得したデータの送信方法、取得したデータの保存先の指定など、一度システムを構築してしまえば、圧力センサーを変更した場合にもJavaScriptコードの限定的な変更で容易に展開が可能です。

NEQTOデバイスを使ってみたい、NEQTOデバイスを開発したいなど、NEQTOに興味をお持ちでしたらお問い合わせフォームよりご連絡をお願いします。


リンク

今回使用したデバイス

圧力センサー [LFT2800]: LEFOO

RS-485通信モジュール [Pmod RS485]: AVNET

DCDCコンバーターモジュールキット [AE-MYMGK00506ERSR-5V0]: 秋月電子通商

ACアダプター [AD-D120P200]: 秋月電子通商