1. はじめに
スマートホームやスマートファクトリー技術の進化に伴い、IoT(Internet of Things)に関するニュースを目にする機会が増えてきました。 当社JIG-SAWでも、データコントロール事業の中の一つとしてIoT向け各種サービスを提供しております。
しかし、IoT技術よって実際に私たちの日常生活や体験がどのように変わるのか具体的にイメージが難しい方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、JIG-SAWのIoT技術の活用事例の一つである、サンディエゴのPetco Park(ペトコパーク)のスマートスタジアム構築について説明します。 スマートスタジアムで実際にどのような体験ができるかを知っていただき、IoTに関する理解を深めて頂けると幸いです。
2. 市場規模の拡大するIoT
IoTの世界市場は成長を続けており、2028年までに2兆600億米ドル(予測)※1へ拡大し、 世界のIoTデバイスの数は、2030年までに290億台(予測)※2まで増加すると予想されています。 2022年時点の世界のスマートフォン市場規模が3,449億米ドル、出荷台数が12.1億台※3であることを踏まえると、 IoT市場は非常に大きく、かつ成長が続く市場であることが分かります。
IoT技術活用の身近な例では、スマートフォンから部屋の中のあらゆる家電を操作できるスマートホームや RFIDタグを一括読取して瞬時に精算できる無人レジが設置されているスマートストアなどが挙げられます。 IoT技術を活用することで、作業の効率化、省人化を実現し、私たちの暮らしがより豊かになっていきます。
【出典】
※1 グローバルインフォメーション 「IoTの市場規模とシェア分析- 成長動向と予測(2023年~2028年)
※2 Number of Internet of Things (IoT) connected devices worldwide from 2019 to 2023, with forecasts from 2022 to 2030 by Statista
※3 令和5年版 情報通信白書
3. サンディエゴ・パドレスとのパートナーシップ契約
JIG-SAWは、米国西海岸に本拠を置く米国MLB(メジャーリーグベースボール)チームであるサンディエゴ・パドレスと、 JIG-SAWのIoT技術を活用するスマートスタジアムを構築するためのパートナーシップ契約を締結しました。
以下のプレスリリースにて案内されていますので、詳細を知りたい方はプレスリリースもご覧ください。
そして、パートナーシップ契約の第1弾として、パドレスのホームスタジアムであるサンディエゴのPetco Park(ペトコパーク)に タッチパネル式のデジタルサイネージを設置しました。 このデジタルサイネージを利用すれば、座席やスタジアム内のレストラン、その他の場所へのルートを簡単に調べることができます。
また、今後はインタラクティブなコンテンツのスマートフォン統合、イベント告知のコンテンツ配信などのサービスが提供される予定です。
JIG-SAWの IoT技術により、あらゆる店舗や施設を含むスタジアム全体のデジタルトランスフォーメーションを推進していきます。
4. スマートスタジアムが快適なスポーツ観戦を実現
パートナーシップ契約の中で出てきた、「スマートスタジアム」について説明します。スマートスタジアムとは、 カメラ、センサー、その他のデジタル技術の使用およびスタジアム来場者がスマートフォンを活用し、 試合観戦に必要な情報を取得できるようにすることで、座席、駐車場などに関する様々な情報を提供し、来場者の体験を向上させるものです。※4
これらのシステムでIoT技術が活用されており、来場者はこれまで以上にスポーツ観戦体験に付加価値を感じることができるようになっています。
そして、Petco Park では、JIG-SAW のIoT技術により将来的に「ホットドッグの無人スタンド」、 「ロケーションが近く混雑していないトイレ」、「ギフトショップの案内」、「効率的なパーキング」等が利用できるようになる予定です。
また、モーションセンサーとスマートセキュリティカメラを統合することで、訪問者の認識と緊急事態の早期検出を通じ、 人の流れを制御するソリューションも開発されます。※5
【出典】
※4 世界中でスポーツ文化が広まり、スマートスタジアム市場が成長
※5 JIG-SAW、米国大リーグ(MLB)サンディエゴ・パドレスと、 JIG-SAWのIoT技術を活用するスマートスタジアム構築のためのパートナーシップ契約を締結
5. デジタルサイネージを実際に使ってみた
では、実際にPetco Parkではどのような体験ができるのでしょうか?第1弾としてスタジアムに設置されているデジタルサイネージを使用してみました!
デジタルサイネージは、スタジアム内のグッズショップなどと同じ大きな通りの壁に設置されています。 デジタルサイネージの上部には黄色の看板が掲示されており、少し離れた場所からも気づけるようになっていました。 JIG-SAWのロゴマークも掲載されています。
デジタルサイネージのホーム画面はこのようになっています。この画面から、様々な機能へアクセスが可能です。
試しに、座席の検索を行ってみます。すると、デジタルサイネージの場所から検索した座席までのルートが画面上に瞬時に表示され、 検索した座席の場所がすぐに分かりました。
さらに、画面に表示されたQRコードを自分のスマートフォンで読み取ることで、スマートフォン上で自分の座席の場所が確認できます。 これなら、デジタルサイネージを離れて移動しても、自分の座席の位置がスマートフォンで確認でき、分かりやすいですね。
デジタルサイネージは、パートナーシップ契約の第1弾のため、今後、Petco Parkではスタジアム全体のデジタルトランスフォーメーションが推進され、 来場者にとってより快適なスタジアムになっていく予定です。
6. まとめ
今回は、JIG-SAWのIoT技術の活用事例の一つである、サンディエゴのPetco Park(ペトコパーク)のスマートスタジアム構築について解説しました。 スマートスタジアムで実際にどのような体験ができるかを知り、IoTに関して理解が深まりましたでしょうか。
JIG-SAWでは、「IoT向け各種サービス」として、NEQTOサービスを提供しております。 ご要望に合わせて最適なご提案をさせて頂く事も可能ですので、お気軽にご相談ください。